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2011年9月16日 (金)

大友克洋(童夢)

Photo 「童夢」(1980年~1981年デラックス・アクション連載)大友克洋さんが26歳のころの作品。

当時読んだときは衝撃的で、わたしが夢中になった漫画である。

静寂の中で忍び寄ってくる恐怖と殺りく。中盤のスピード感あふれる、建物崩壊まで及ぶ超能力の戦い。終盤の生活空間のなかでの静かな決戦。まるで映画をみてるかのような見事なストーリー展開と描写がすごい。1年後に描かれる「AKIRA」とはぜんぜん違う世界観なのである。

Photo_2 今よく見かける手法「自在に変化するカメラワーク」「風景だけで何かを語らせる」「効果音を吹き出しで使う」「超能力などの大きな力で地面が割れたり、球状にへこんだりする表現」などは大友克洋さんがはじまりなのだそう。このまんがの影響で日本まんが界の画力が上がり描き方もかわったという(この漫画の前から評判だったからこの本とは言い切れないかもしれないけど・・これ以前の作品はわたしは見たことないので。)(参考ウィキペディア)

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この本では、建物などは見事に描いているが、人物にいたっては試行錯誤がみられる。ところどころ、人物の目が徐々に大きくなってきていて、初めのころと終わりのころでは顔がかなり変化している。大友さんが「(可愛い)絵柄も簡単に描けるが、描く理由もない。描けないと生き残れないなら描く」とコメントしたことがあるが、このころいろいろ葛藤があったのかもしれない。

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この作品の主人公は小学生のエッちゃん、殺人など残酷な場面がでるシリアスなストーリーだけど、石ノ森章太郎の「さるとびエッちゃん」をオマージュ(敬意)してる。

「さるとびエっちゃん」猿飛佐助33代目の子孫エッちゃんは、超人的能力の持ち主。本当の友達をもとめて三ツ葉小学校に転校してきた。

「童夢」も引っ越してきたばかりの小学生の女の子が超能力の持ち主で、そこから事件が大きく変わっていくのである。

あと、老人のちょうさんのお気に入りの帽子は「Drスランプ」のアラレの帽子。

大友克洋のまんがの影響をうけた漫画家は多く、桂正和、士郎正宗(攻殻機動隊)、浦沢直樹、岸本斉史(NARUTO)、江口寿史(「自分の絵柄がイラスト的になったのは大友の影響が大きかった」と語っている。「すすめ‼パイレーツ」の後半くらい1981年頃?から絵柄がかわったようだ。)有名な人でもこんなにいるのだ。

Photo_4

「童夢」はアニメにも映像にもなっていないが、いまもつづくファンたちが映像などをつくったりしてるので、検索してみるのもおもしろいかもしれない。1983年公開のアニメ映画「幻魔大戦」(石ノ森章太郎原作)は大友さんがキャラデザインして世界観も「童夢」に近いので、見てみるといいかも。

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