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2013年3月 9日 (土)

悲しき有角神

図書館で「宮崎アニメの暗号」を見つけたので読んでみた。Photo_2

2004年に発売されたものなので、ジブリアニメファンはもう読んだとは思いますが、
内容は、宮崎駿が手掛けた『映画に取り込まれている意味合い』を追求した研究書です。

「となりのトトロ」は、洋画の「ミツバチのささやき」がモチーフになってつくられたとか、
「ルパン3世カリオストロの城」は堀田善衛さんの本「スペイン断章」に出てくるバレンシアの町がモデルになってるとか、
類似してるところを、文献など色々な角度から調べ上げられています。

ウィキペディアやちょっとした検索ではたどり着けない情報や写真が使われていて、
しかも分りやすく解説してあり、私にとっては知識の視野が広がりました。

緻密に情報が書きこんであるので、内容を人に説明するのは、私には難しく、
驚きの情報を忘れてしまうのも、もったいないので、気にかかったものを備忘録として、
載せておこうと思います。

大地の精霊「トトロ」と出合ったバス停の名は「稲荷前」◆

「黄色」の毛並みを持ち土中に巣穴を作るキツネは、「土徳」を象徴し、
古代中国では、大地の精霊のつかわしめとして、信仰の対象とされた。
「火徳」の「赤色」は、その大地の精霊を呼び起こす先触れの色として畏怖された。
吉野裕子「狐--陰陽五行と稲荷信仰」

(なるほど稲荷神社はそういうわけで、狐を祀って鳥居が赤いのですね)

◆「もののけ姫」の世界・五行思想

五行思想・万物は木・火・土・金・水の原素で出来ている。
プラスの関係:
木から火が生まれ、火が燃えて灰(土)が出来る、土の中からは金が出て、
金属の表面には水ができる、水があって木が茂る。

マイナスの関係:
木は土から養分を吸い上げ、土は水をせき止める、水は火を消し、火は金を溶かす、金の斧が木を倒す。
(金属を取るため森林破壊、鉄の玉によって森の神は死す)

五行思想・動物は5つに分けられる。

羽を持つ動物3百60種類のうち、鳳凰がその長である。
体が毛でおおわれている動物3百60種類のうち、麒麟がその長である。
甲殻をもつ動物3百60種類のうち、亀(亀とヘビのキマイラ)がその長である。
うろこを持つ動物3百60種類のうち、龍がその長である。
体に何も持たない動物3百60種類のうち、人間がその長である


(人間以外は架空のいきもの)

世界中に存在する有角神(シシ神)

その昔、日本における自然は人と対立的に存在するものではありませんでした。
花も鳥も風も月も自分たちから切り離して客体として見るのではなく、
身内に存在するものとして見たのです。
個個の事物は擬人化されることでよりいっそう親しまれた。
ところが人はある日、見下すようになり、勝手に産業に利用してもよいと考え出します。

「宇治拾遺物語」の「五色鹿事」
五色の鹿に助けられた男が、金に目がくらんで大王にその鹿を献上したが、
事情を聴いた大王に、その男の方が首を斬られる。

・ガリアのケルヌンノス神(北イタリア)紀元前4世紀 特徴は牡鹿の角を持つ男
 金属の玉が首を貫き森は、人間によって森は破壊されました。

・インダス文明のパシュパティ(動物の王) 金の角を持つ鹿
 金属の玉が首を貫き、破壊と再生の神のうち、再生神だけが殺され、暴走する神だけが残された。

 
・メソポタミアのフンババ
 ウルク王ギルガメッシュは、木々を取るため森を守るフンババの首を切り落とし金属製の樽に入れた。

・石器時代のフランスの壁画・「トロワ・フレールの呪術師」あたまに鹿の角を持つ人

森を守り動物と人間を取り持っていた「シシ神(森の動物神)」は、
どの時代も欲深き人間によって首を落とされている・・・そういう運命なのか?

Photo_3

蛇足:
最近、日本各地の神木、樹齢数百年ともいわれる木が枯れているという。
原因は、材木会社の人が、根元に枯葉剤を注入して枯らし、そしらぬふりして伐採された木を安く買い取り、
高く売ろうとしてるためだという。
シシ神殺しに似た行動といえないだろうか?
取り返しがきかないことなのに・・・。

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