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2013年8月18日 (日)

唯一のサインはがき

人間関係に疲れてた子供の頃、怪奇的な物語の本や漫画をよく読んだ。
自分の生活と、かけ離れた世界は、やすらぎと心地よい刺激を与えてくれる。

ある日、クラスメイトがファンレターの出し方を教えてくれた。
返信用はがきを出せば、漫画家のサインがもらえると。
彼女たちは、漫画家のサインを何枚も持ってるよ、と話していた。

さっそく、書いて出してみると、しばらくたったころ、それが届いた。
感動のあまり、飛び上がらんばかりに興奮して、腰が抜けそうだった。

Cimg3614

高橋葉介さんのサインはがき。
私にとって、怪奇漫画と言えば、彼。
作品は「夢幻紳士」が有名で、ビデオ化されたことがある。(あいにく見てないけど・・・)

返信用はがきを送ってサインをもらう行為は、なんか強引に感じて気が引ける。
だから、サインはこれだけしかもっていない。
今の時代は、転売目的の人が多いだろうから、このやり方はもう出来ないだろう。

Cimg3634


はがきには何を書いて送ったのか、はっきりとは覚えていないけど、
たぶん、自画像と「漫画家めざしてますheart01」などの文を書いたんじゃないかな・・・。
漫画家になるなんて難しいのに、恥ずかしいこと書いたもんだ。
あと、「漫画全部持ってますheart01」とも書いたような・・・。今見ると全部なかった・・・ごめんなさい。
(しかも最近のも買ってないし、というよりマイナーだからなかなか書店で見かけないし・・・)
とにかく、誰かに出すときは、コピーを残したほうが、後々心配しなくていいねsweat02

その後、数年してから、私は、あるテレビ番組に自分で描いたイラストを送ってみた。
3枚目にして、ようやく採用された。
テレビ画面には数秒しか映らなかったけど、
親戚からは「見たよ。凄いね!」の連絡がきて、うれしはずかし体験だ。
しばらくして、採用ごほうびの番組のテレホンカードが送られてきた。

時が経って、私は社会人になっていた。
あんなに読んでいた漫画や本はもう読めなくなっていた。
世間で生きてくためには、「田舎者が都会で生きるために故郷を一時忘れる」ように、
私は、故郷(2次元の本や漫画)を断絶するしかなかったのだった。
毎日心も体もくたくたで読める状況でもなかった。
それほどまでに、世間で生きていくのは厳しい。

ある日、ようやく、買ったまま放置されてた「夢幻紳士」のビニールをはがし、読んだ。
読み進めるうちに、見覚えのあるカットに突き当り、ドキッとした。
それは、かつて私が番組に送ったイラストによく似ていた。
たぶん、高橋葉介先生は、あの番組を見ていたのだ。
お礼のハガキを送ろうか考えたが、時が経ちすぎた気がして、何もしなかった。
はがきを送ってたら、かえって迷惑だったかもしれない。
どっちにしろ、人付き合いは慣れてないので、どうしたらよかったのか、
今でもよくわからない・・・。

ただ、言いたいことは、「あのカットには気づきました。ありがとうございます!」とお礼を、
20年越しで・・・。

http://blog.livedoor.jp/planet_of_blackness/ (高橋葉介サイト)

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