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2013年11月13日 (水)

「名作」で考える力鍛える、の本

「名作」で鍛えるトコトン考える力  著・宮川俊彦・・・・・という本を読んでみた。Photo

この本は、毎日小学生新聞に掲載されてたコラムを集めたもので、
『一度は読んだことがある名作を、まったく別の角度から読解してみよう』
という視点のもの。

ひねくれた読解が、自分と似てて、友だちになれそうだと思ってしまった(笑)。
まぁ、読み進めてるうちに少々うざい感じもしないではないけど、
コラムなので、1つの話が短く3ページで収まってるので読みやすい。

著者の読解にへぇと思うことも多々あったけど、
知らない名作が半分もあり、それを知ることが出来たことのほうが楽しかった。

あと、「あのタイトルは何だったかな?」と長年気になってた作品も、
この中に含まれていたので、もやもやが解消されたりもした。

たとえば、「えんどう豆の上のお姫さま」

ちょうど1年前に「ねこつぶ(アリス姫)2012.11.16」でパロディをしたのだが、
タイトルがずっと分らないままだった。

内容がちょっと違うけど、まさしくこれ。
(童話は、地域によって細部が変わってしまうものだ。)

このアンデルセンの話の場合は、
お姫様が大雨の夜に現れ
「私はあなたが探している本当の姫」だと名乗り、
王たちはそれを確かめるため、
ベッドに豆を置いた上に敷布団を20枚重ねて
寝かせてみるという内容。Photo_2

私が読んだ民話の本では、
雨の夜に従者と共に泊りに来たお姫様を、
民家の老夫婦が真偽を確かめるため
豆をベッドの上に置き、20枚の布団を重ねて寝かせるというもの。

昔読んだ民話集の中で、唯一記憶に残ってた物語だったが、
やはり名作だったんだね。

この本では、「豆テストで何が分るのか?」と問い、
「全身で感じる感覚や感性」か?、
豆で寝心地が悪いのに執事も呼ばず我慢し続ける「忍耐力」か?、
と、疑問を投げかけている。
たしかに、朝まで我慢し続けてるのも「姫」らしいとはいえない。

「願わくば花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」 西行 (1118年~1190年)
意味:春の満月のとき、満開の桜の下で死にたい

最近の墓事情では、死んだら墓に入らず、桜の木の下に埋めてもらうというやり方もあるそうだ。
私も、昔から漠然と、死んだら桜の根元に眠りたいと思ったりもした。
たぶん、この歌があまりにも魅力的だから、あこがれてしまったに違いない。
西行さん、あなた、かなり罪づくりですよ。

この本では、この言葉の配列などの見事な技巧をほめている。

「オオカミ少年」
 内容:羊飼いの少年は「オオカミが来たぞ」と何度もうそをつくので、村人は信用しなくなり、
     本当にオオカミが来た時、誰も助けに来ず、羊は食べられてしまった。

先日読んだ、浦沢直樹の「マスターキートン」の漫画では、
「オオカミが来た」と言うたび村人は団結するので、村のために少年は使命感で、
うそをつきつづけた。
存在しない仮想敵を作ることで、村がまとまる。実は村長の命令で少年はうそをついてた、と。
なかなか面白い仮説だった。

この本では、少年がうそつきだとわかった後も、
少年に村の宝の羊の番をさせた、村人のおろかさが指摘されてた。

「桃太郎」
 内容:桃から生まれた桃太郎は、キビ団子を携え、犬、猿、きじをお供に連れて、
     鬼が島に鬼退治に行った。

これは日本人なら誰もが知る昔話。
地域によって内容が違うので、それぞれによって見解が変わるけど、
最近よく聞くのは、「鬼が襲ってくる描写が無いのに、
わざわざ鬼が島に退治に行くのは侵略ではないか?」ということ。
最近、桃太郎の本を読んでないので、私は詳細は知らない。
鬼は村を襲っていないのか?

この本では、桃太郎の置かれている立場が考えられていた。
村人に受け入れられていなかったのではないか?
だから、村のために戦いに行くというのに、誰も見送りもせず、お供に来るものもいない。
孤立していた桃太郎といぬ、さる、きじは、
命がけで成果をあげて認めてもらうしかなかった・・・。

かなしい、悲しすぎるよ桃太郎。
私は、こういう昔ながらのアウトローなキャラは好きだけどね。
桃太郎の見解が、心にしみたので、話題にしてみました。

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