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2014年6月 1日 (日)

ダースベーダーな男

「なにやってんだっ!!」

ツレは私に対して、大声をはりあげた。

いま私たちがいるのは、公共の場である。

道行く人は立ち止まって振り返り、
私と、目の前の店員の女性はびっくりして身を固くした。

一瞬でこの場の空気が凍りついた。

一体なにが起ったのか?

ツレは、どうやら、
私が試食で使った爪楊枝を未使用の爪楊枝入れに戻した、と勘違いし、
それを正そうと大声をあげて叱ったのだった。

楊枝ぐらいで、なにもおおごとにしなくたって・・・。

私は、自分が本当に間違えたのかどうか、いまの出来事を振り返ってみた。

直前にいた女性客が楊枝刺し容器に使用した楊枝を刺した。

それを見て私も同じくそこに刺した。

そもそも試食用の楊枝はどこから取ったのかというと、
店員が試食品を刺した状態で手渡しでくれたのだ。

ということは、楊枝入れ容器が一つしかないということは、
そこにあるのは使用済み専用とういうことだ。

私は、間違っては、いなかった。

ツレもすぐに気が付いたのだろう、「ごめん、間違えた」と言った。

だが、不機嫌な口調で言ったため、空気は凍りついたままだった。

私は、場の空気を修復するためにに、2つの商品を買うことにした。

女性店員はおろおろしながら、こそっと隣にいた男店員に「850円だよね」と聞いてから、
私に「850円です」と言った。

500円のものと350円のものを買っただけなので、簡単な暗算のはずだが、
万が一、間違えてツレに怒鳴られるのが怖かったにちがいない、
というふうに私には見えた。

.

少しその店から離れたあたりで、私はおそるおそるツレに言った。

「なにも大声あげなくても・・・。店員怖がってオロオロしてたよ。」 

するとツレは、

「大声はあげていない!店員はオロオロなどしていない!
なんで自分(店員のこと)が怒られたわけでもないのにオロオロするんだ!?
おかしいだろ!?」

とイラついた感じで言い返す。

「でも、隣の人に金額聞いてたじゃない?間違えたら怒鳴られると思って。
誰だって他人であっても怒られてる場面を見るのは気分良くないよ」

と言えば、

「金額はただの確認だろ?どんな(モンスター)客でもちゃんと対応するのが店員だ。
おまえは変わってるのだから、みんなが自分と同じ考えだと思うな!
おまえの気持ちは俺にはさっぱりわからない。」

とツレは、吐き捨てるように言った。

ツレは自分が大声を出してることに気が付いてないのだった。

「だいぶ前にお前が、‘気が付かないことが合ったら、教えてね’と言ったから、
実行してるんだ!」

と、ツレは言った。

私の思いと、ツレの考えは、いつのまにやら、かみ合わなくなっていた。

✢・✲・✢・✲・✢・✲

先日、東京に遊びに行ったときも、ツレは感情は独り暴走しまくっていた。

フードコートでランチを食べることになり、どの店も20人ほどの長い列になっていた。

私は消化の悪いものを食べると頭痛を起こしてしまうので、
なるべく脂っこいものは避けたいのだが、どの店のもこってりしたものばかり。

しょうがないので私はその中で、50m戻ったところにある焦げしょうゆ黒ラーメンを食べようと思った。

そう、焼豚丼の列に並んでいるツレにそう告げると、
「すぐ戻って来れるのか!?」と大声を上げる。

なにをそんなに急いでるのか?まだ12時にもなってないというのに・・・。

ラーメンを持って走ることは出来ないから、しぶしぶツレと同じ列にならぶことにした。

そして豚丼二つの支払の後、「自販機でジュースを買ってくる」といえば、
「自販機だって(500mlは)200円だろ!どうして(丼ものと)一緒に買わない!?」
と怒鳴るのだった。

そこに一緒にジュースが売られてることに気が付かなかず、
見れば、アクエリ◯ス、綾◯、十六◯、コーラ、水の4種がある。

ちょっと、その中に飲みたいものが無かったけど、しかたなく一つを選び買った。

ジュースさえも自由に買えないのか?と窮屈に思った。

私の買った黒豚丼は、ものすごくまずくて噛まずに丸のみするしかなく、
これらのことが、なおさら怒りと悲しみを倍増させ、もうつまらなくて帰りたくなった。

この後、自由時間があり、こそっと自販機を見に行ったら、
250mlサイズと小さくはあったが、種類は豊富にあり、一本100円から120円だった。

駅に向かう途中、ふと気が付けば、ツレの姿が視界から見えなくなっていた。

目で探すと、斜め後ろに立っている。

私が、

「(私は)土地勘がないので、どっちの方向に歩いたら分らないんだけど・・・?
前を歩いてくれない?」

といえば、

「君が迷わないように、見張ってるんだよ

とツレは言った。

なにか、虐待めいた感覚で、私はぞっとした。

やはり、見張っていたか・・・。

✢・✲・✢・✲・✢

ツレが出来て、私が出来ないことは多々あるが、それは、得意とするジャンルが違うだけ。

ツレが出来なくて、私が出来ることも多々あるのだ。

ツレのもともとの良さは、
長男、長女によくある「大事なことは、ひと目で見分けられる」能力、
そして、一般常識を知っていること。

また、旅行に行くときなどでは、入念な下調べと、
皆が楽しめるように細かな計画を練るのも得意だった。

だが、一番の良さは、私を理解しようと私の話に耳を傾けてくれること。

たとえば、私とショッピングに出かけたときには、
私が商品に熱中してる間、
ツレは他の場所にある私が気に入りそうなものを探してくれたり、
周り全体を見て、お得な情報を見つけてくれたりしてくれていた。

私はただ、周りを気にせず自分の気に入ったものを満足するまで選別することが出来、
ただひたすらに買い物に集中できた。

私が一点に熱中する中、ツレは常に全体を見渡すというフォローをしてくれてたおかげで、
どこに行っても安心で、私は好きなことに集中できたのだ。

ところがどうしたことだろう?

ツレの視点は、周囲全体ではなく、私に向けられるようになっていた。

斜め後ろに立って、私がそそうをしないか、監視しているのである。

だから、3月の消費税8%前のまとめ買いの時には、
店のいたるところに「専用クレジットカードで買い物すれば10%引き」という張り紙を見落として、
8500円の値引きをしもらいしそこなってしまったのだった。

✢・✲・✢・✲・✢・✲

ツレは変わってしまった。

いつから変わってしまったのか、定かではないが、
衝撃的だったのは、4年位まえに、些細なことで真夜中に2時間も説教されたことだろうか?

ツレが「おやすみ」といって、立ち上がったところ、「あ、そうそう今日◯◯ということがあって、
△△だったよ」よ私が言ったら、
「いま寝るっていったよね?なんで話しかけるんだよ!」
と、それから2時間説教されたのだった。

どう謝っても、「こう思ってるんだろう?」「説教を終わらすために言ってるだけだろう?」と勝手な想像されて、
ツレの怒りがメビウスの輪のように堂々巡りして、なかなか許してもらえなかった。

契約社員から社員になれるかどうかの瀬戸際で大変な時期だったからと、
後で言い訳してたが、あれは尋常ではなかったし、
どんなに仕事が大変な時期であったとしても、八つ当たりは正論化されない。

これは、男の更年期障害か?それともオヤジ化(老化現象)してしまったのか?

怒りは怒りを呼び、連鎖させる。

ツレは、このころ給料が少ないながらも、後輩(年上の場合もある)を指導する立場になり、
他の部署にいる上司がやって来ては、あれこれ文句を言われ困っていた。

現場を知らない上司は、理想論から、無茶ぶりなことを言ったり、
理不尽な言動や行動もあったようだ。

ツレは彼のことを、ひそかにダースベーダーと名付けていた。

あんなに嫌ってたダースベーダーだが、この頃じゃ、ツレもかなりの怖い存在になったらしい。

最近、ツレが部下に説教を10分したら、相手は泡を吹いて失神してしまったそうだ。

ツレの言葉には破壊力がある。

私にもパニック障害発症させちゃったしね。

言葉にすればまたケンカになるから言わないが、

‘今のあなたは、そのダースベーダーそのものよ!’

と言いたい。

そういえば、最近上司のダースベーダーの話題をツレはしていない。

もしかすると、自分の中に取り込んでしまったのかもしれない。

それが、社会適応能力というものだろうか?

ツレは、部下を監視指導するように、
仕事の流れから、私までをも監視する癖がついてしまったのだ。

.

最近「いじめをなくそう」「いじめを見たら助けてあげよう」などと聞くが、
そんな難しい、出来そうもないことをしようとするよりも、

ただ、愚痴、悪口、陰口、村八分、八つ当たり・・・
自分のうさを誰かのせいにして晴らそうとしなければ、

それだけで、どこかの誰かを救うことになるんだ。

✢・✲・✢・✲・✢・✲・✢

後日談。

先週、ツレは大好きな自身の両親とともに、東京日帰り旅行行き、
夜11時ごろに地元の駅に帰ってた。

私が駅に車で迎えに行くと、3人は充分満足して楽しかったようで、ニコニコ顔である。

私とツレで東京に出かけると、夜の7時には帰宅してしまうほど、
行ってすぐに険悪な関係になって、帰る羽目になるというのに、大違いである。

自分たちだけでいい思いして悪いね、ということから、ツレと両親からみやげをもらった。

中は、ドライフルーツの乗ったパウンドケーキで、
私が変わったものを試したがることを知っての、みやげの品だった。

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私のためにいろいろな店を回って探してくれたのだろう。

私と一緒のときは定番の店しか寄らないのに・・・。

3人は、東京まで高額の相撲観戦に行ってきたのだった。

すもうは国技だから好きにならなきゃとは思うが、やっぱり興味がわかない。

だから、3人が楽しんできてもまったくうらやましいとは、まったく思わない。

だけど、ツレは高額で楽しんだことへの後ろめたさからか、
両親を楽しめさせることが出来たことへの感謝からか、
別人のように丸くなって帰ってきた。

浮気した男性が後ろめたさから、妻に親切にするといったものと同じものだろうか?

彼の愛情は、母親のほうに傾倒してるから、私からすれば浮気のようなものだが・・・。

この丸い性格はいつまでつづくだろう?今のところ継続中である。

.

はじめ優しかった夫が、いつのまにか妻に暴言を吐くようになるという話をたまに聞く。

根本には「オレがこんなに大変な思いしてるのに、お前は楽していいな!」という
思いがあるようだ。

夫に恩を着せることが出来れば、妻に対する見方が良い方に変わるのかもしれない。

ただ、やり方を失敗すると、都合のいい人に成りかねなくもないか・・・?

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