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2015年2月10日 (火)

老人とシートベルト

ツレの70代・80代になる両親は、車に乗るたび、シートベルト装着に手間どって、毎回大騒ぎをしている。

「どこにあるんだ?」「入らない、入らない」「それはあたしの(バックル)!」「あー、はずれちゃった」など。

車の運転などしたことがない彼らだが、ツレが月一は必ず、後部座席に乗せて買い物介助をしているので、Cimg3189
シートベルト装着には、もう充分慣れているはずだった。

にもかかわらず、毎回この騒ぎである。

ただ差し込むだけという、3秒で済むような動作を、
ご両親は、どいうわけか毎度ながら5分くらいかけて、四苦八苦しているのだった。

いったい何がそんなにも出来ないというのか、振り向いてマジマジ見るわけにもいかず、
とりあえずは楽しそうに騒いでいるので、まぁいいかと、ほっときながらも、気にはなっていた。

そして先日、母を乗せたとき、偶然にもシートベルト装着の苦労の原因なるものを目撃したのだった。

母も車の運転はしたことがなく、車自体乗ることも少ないものの、
今まではスムーズに出来ていたように思う。

ところが、どういうわけか、このときは、なかなか装着できず、「入らない入らない」と騒ぎだし、
何をどうしたのか、装着してた私のシートベルトを外してしまったのだった。

「しょうがないなぁ」と、走り出した車をわきに停めて、
「どうしたの?」と母の動作に目をやると、なんと、
母は、シートベルトの先のタングプレートを、「PRESS」ボタンに必死にカチカチと押し当てているのであった。

手前のが入らないとなると、向こう側、つまりは運転席の「PRESS」に刺そうとする。

Cimg3205Cimg3190

どうやら赤いものめがけて、刺しこもうとしてるらしかった。

どうりで、私の装着したシートベルトが外れるわけだ。

「PRESS」は、外すときに押すボタン。どうやったて装着できるわけがないのだ。

それにしても、穴はそのわきにあるというのに、年寄りの目の悪さで、見えないのだろうか?

しかたなく、私が代わりに差し込んでやったが、どうも納得がいかなかった。Cimg3206

後で聞いたところ、 

「そこを押せば何とかなると思った」

と母はいった。

コンセントとプラグのやり方と同じだとは、思わないようだった。

もしかすると、ツレの両親も同じように、赤いところめがけて、
シートベルトの先端のタングプレートを、ただ当てていたのだろうか?

だとすれば、5分かかるのも当然で、
毎回奇跡と偶然で、たまたま入ったことで、装着出来ていただけということなのか?

物事の判断というのは、生きてきた道のりで見たものや、経験からの予測が決めてだ。

私には理解できないが、母の世代では、過去の出合ってきた商品から導き出した答え、
つまり発想が、

「わからない時は、赤いボタン(重要なスイッチ)を押す。」

だったのだろう。

昔のSFアニメにありがちな、最終兵器スイッチは老人の目の届くところに置くと危険だなと、ふと思った。

たった3人の老人の行動で、老人すべてを語るのは、どうかとは思うが、
たぶん、世の中の老人の多くも、同じようなことをしてるかもしれないから、
バックルの穴は、もっと目立つようにしたほうがいいかもしれない。

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