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2015年10月28日 (水)

重度貧血で入院④(友達作り)

入院が思った以上に長引いていた。
私には、ほかに心配事が2つあって、その一つは、引き落とし専用の預金に残高はまだあるかだった。
ツレには「多めに入れてるから大丈夫」とは言ったものの確認しないことには安心できない。
万が一、残高が足りなくて引き落とせなかった場合、振り込み明細が届くらしいが、
そのあとは?引き落とし手続きをまた初めからやらなくてはいけないのだろうか?
ツレの名前でやってるから、ツレを巻き込んであれこれやらなくてはならない。
ツレのカミナリ落ちるぞ~・・・。
ツレは、金遣いにルーズなので、任せられなかった。

もう一つは、猫のアリスが寿命が来て入院中に死んでしまうのではないかという事だった。
アリスは私の猫で、いわゆる私がママなのだった。
子どもが祖父母に育てられようとも、ママの愛を求めてしまうように、
ママの変わりは他の人には出来ない。
死に際に間に合えばいいというものでもない。
‘ママ、いままでどこに行ってたの?さみしかった・・・’
そんな感じで旅立たれても・・・、と思う。
アリスは、1日おきに動物病院で点滴を受けないければ命が持たない状態で、
入院中は、母が代わりにやってくれているが、タクシーで通ってるため、
毎回、出て行く金額が大きかった。
ふだんなら、点滴代の1680円で済むはずが、これに加えタクシー代が3600円かかってしまうのである。
母は、私の代わりに支払ってるだけなので、退院したときどのくらいの金額を
支払わなければいけないのだろうと思うと、怖い。

10月5日(入院7日目)

AM8:15

医者が来て、息苦しさの原因、肺の水の説明をされた。
「両脇に水が溜まってるので、息苦しくなっている。
入院したときにはなかったものだから、輸血のものか、点滴が原因だとしたらすぐ抜けるだろう」
と医者は言う。
私は「今日、MRIの検査なんですよね?」と聞いた。
検査結果が良ければ、あさってにも退院できるのでは?と私は期待をしていた。
痛みもだいぶ和らいだので、通院でなんとかならないかと思ったのだ。
だが、医者は、
「検査?今日はないよ。誰が言ったの?
 MRI?急に予定は入れられないよ。
やるとしたら2週間後だね」
というのだった。
(場合によっては2週間後が退院になるの・・・?)
「退院の予定は?」と恐る恐る聞くと、
「ないよ。それほど重症だったってことだよ」
と医者は言うのだった。

私は、がっかりし、あせった。
(はやく治さなきゃ・・・でも、どうしたら早く治るのだろう・・・?
やっぱり安静だよね・・・。ベッドでおとなしく横になってなきゃ)

.

昼ごろ、トイレから病室に戻ると、今日入ったアラサーと思われる新しい入室者が窓際で、
2人ひそひそと立ち話をしていた。
私の悪口を言ってるわけではないのは明白だが、初対面同士でいったいそんなに何を
話すことがあるのだろう?
「女の立ち話」という行為があまり好きでない無口な私は、ちょっと不愉快だった。
(元気なんだったら、談話室でおしゃべりして!)
聞きたくもないのだが、どうしても言葉を拾おうと聞き耳を立ててしまう私がいて、
なんだか神経が疲れる。
自分が談話室に移動して、本を読もうとしたところ、看護婦さんが私を探してやってきた。
(検温の時間だったか・・・)
ちょっと「おしゃべりがうるさくて・・・」と愚痴ったら、
しばらくして、その看護婦さんが2人を注意してくれた。
ややあってみると、2人はベッドに引きこもってしまっていた。

.

2時間ぐらいたったころ、その2人のうちの一人のAさんのところに見舞いの家族がやってきた。
小さな子供が2人、母親に対して「ママ!さみしかった?」と大きな声で話しかけている。
Aさんはあわてたように、
「静かにして。うるさいって、怒られるから」
言ってる声が聞こえてきた。
結局、子どもたちはすぐに談話室の方へ祖父母に連れられて出て行った。

.

じつのところ、病院はそんなに静かではない。とくに私の入院してる産婦人科では。
真夜中でも産気づいた妊婦のうめき声は始終響いてるし、
何があったのか、検査キッドを乗せた台車がガタガタと走り抜ける大きな音もよく聞こえる。
ベッドでの携帯での会話は、やはり少し大声になってしまうし、私の咳き込みも長く激しい。
同室の70代の老女は、ほぼ24時間、吐き続けてて、食事時には聞いてるこっちが気分が悪くなりそう。
(いつもゲロ音が終わるのを待ってから、私は食事を始めてたが)
それぞれの見舞い客が勢ぞろいした時には、ものすごい騒々しさになった。

(言いすぎたのか?私の自分勝手だった? これじゃ私まるで、部屋の主ね・・・)

前にテレビで聞いた、爆笑問題の社長、太田光代の入院話を思い出していた。

    彼女は先天性股間関節脱臼で1歳半から4歳まで小児科病棟に入院していて、
    足の固定のため立ちっぱなしだったため、病棟の子どもたちからいじめを受けていた。
    だが、いじめをしてた元気そうな子供たちは、小児ガンなど余命のない子たちで、
    彼女よりも早く、次々に死んでいったのだった。

.

‘ごめんなさい’って言いたかったが、それも変な気がして、もやもやと過ごした。

Aさんは基本おしゃべりな人で、旦那がよく見舞いに来たのだが、そのたび、ずっと話していた。
旦那さんはというと、それに合わせて「うん、うん。うん。」とこまめにうなずいている。
話好きな妻に、聞き上手な夫・・・。
私の経験から言って、良くしゃべる人って、職場では上のポジションについてたりしているものだ。
看護婦さんがやってきて、Aさんは、
「今 、主人に、全身にローションを塗ってもらってたんです♡」
とほがらかに答えていた。
(全身にローション??旦那さんは、エステシャン?)
私がそんなこと発言したら、エロいふうに誤解されそうだ。
人を疑わず、さぞかしバラ色の人生を歩んできたんだろうなどと思ってしまう。
本人からしてみたら、「いろいろ苦労してきたよ」と言うだろうが、
人間不信になってない時点で、幸せに生きてこられたと、私は思うのだった。

彼女は自分の前のベッドと隣のベッドの患者とも仲良くなって交流していた。
まるで、昔からの友達だったかのように話す。
Cさんが「年が近いから、意気投合して♡」とAさんの話を看護婦に話してるのが
私のベッドまで聞こえてきた。

あるときたまたま、彼女がベッドの背もたれの向きを自分で変えてるのを見かけた。
ベッドの足元にクランクみたいなものがあり、それを回すと角度が変わるらしい。
私は自分のベッドを見て見たが、ぱっと見、やり方が全く分からなかった。
(Aさんは、入院の常連さん?)
ある時は、婦長さんがわざわざベッドまで訪ねに来てて、
(Aさんはすごい人なの?またはもと看護婦?)と、
私は驚いたのだった。
誰とでもすぐに友達になれるから、慕われるんだろうなぁ・・・。

.

3日後、Aさんは、他の患者と同様に、あいさつもなくひっそりと退院していった。
Bさんも、Cさんも退院して、新たにDさんが同室に入院してきた。
ベッドごとにきっちりカーテンで仕切られてるから、どんな人が入院してきたのかわからない。
深夜11時。室内には、私と、70代の老女とDさん・・・のはずだが、Dさんはいるのか?
寝息も聞こえず、夜の静寂が広がる。
室温は24度に固定されてるけど、なんだか、こころが寒い。
関わりはなかったもの、Aさんの華やかさな空気感に、いつのまにか感化されてたようだ。
Aさんが、懐かしくかんじる。顔もよく知らないのだけど・・・。
とそこへ、看護婦がガラガラと検査キッドの台車の音をたてて部屋に入ってきて、
Dさんのベッドに向かい、ひそひそ声掛けしたり、カタカタと作業してる音が聞こえてきた。
(Dさんはいたんだ・・・)
Dさんは私と同じ日の10日に退院するまで、まるでいないかのように、ひっそりと過ごした。

Aさんたちと態度があまりにも違うため、さぞかし年配の人かと思っていたが、
意外やアラサーな人だった。

これが、ふつうの入院の態度なのだろうけど、Aさんの後だったので、‘そっけないなぁ’という
印象を持ってしまった。
(そうか自分って、はたから見るとこうなのか・・・)

世の中には、ツレションみたいに友達作って密着したがる人がいるけど、
今頃になってその必要な意味が分かったきがした。

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